『今日からお前は紅邵可の娘である紅秀麗の影だ』



誰に言われたかも忘れた、遠い昔の記憶。
幼い頃、生まれたばかりの女の子を見せられていわれた言葉。

ボクハコノコノカゲ

それだけを頭にいえれて。
それだけを考えて。



「はじめまして僕のお姫様」



すぐ近くから扇で殴られたのは彼女との出会いを思い出すと同時に思い出す痛い思い出。
あの日から、僕は君のもの。
君だけの影。

君だけが僕を利用できるんだ。
だから、ねぇ。
太陽みたいな君は輝きを失わずに、夢に向かって歩いていって。



僕は君の影。



君が守りたいものに僕はいれないでね。
だって、僕が君を守るんだから。



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