もう、新進士たちが入ってから半月もたつ。
進士たちの中には魯官吏や私に賄賂を贈ってくる人もいた。
魯官吏と同じく、私もありがたく受け取っている。
そして、仕事を減らしてあげます。
そりゃあ、もう、貴方たちは出世は期待しないでくださいね。
とばかりに、仕事量を減らしてあげます。


頑張って魯官吏みたいな官吏になるためにっ!!!


私が目指す官吏は魯官吏や黄尚書、それに現茶州州牧の浪燕青様に茶州州牧補佐である鄭悠舜様!!
でも、仕事は面倒なのである程度手を抜くのが私流です。
そんなことを考えながら、歩いていると後ろから声が聞こえてきた。





「これはこれは、絳攸ではないですか」



振り返ると吏部侍郎である李絳攸がいた。
彼とは国試以来の仲である。絳攸曰く腐れ縁らしい。



「久しぶりだな」

「ええ、そうですね。で、なんですか?」

「用事が無かった話かけてはいけないのか?」

「ふふふ、でも、絳攸私に必要以上に話しかけないじゃないか」



そういわれて、実際そうなので反論できない絳攸。
内心『そうゆうところが苦手なんだ!!』とか考えているに違いない。
この年でここまで純粋だとどうしても構ってしまう。いけないいけない。



「今年はお前も指導官らしいな」

「ええ、とても楽しんでやっているよ」



くすくすと笑いながら言う。
絳攸は怪訝な顔をしたが、何も言わずに溜息をついた。



「……お前から見て、紅秀麗はどうだ?」

「吏部には報告がいっていると思うんだが」

「報告書に書いていないお前の判断が知りたいんだ」

「ふ〜〜ん」



少しからかうように絳攸を見ると、絳攸は居心地悪そうにした。
苦手意識があるに聞きにきたんだからある程度は予想していたがやっぱり苦手だ!!
なんて、考えている絳攸だったがその心中を察しているのかいないのか分からないがは口を開いた。



「杜影月と共にいつ倒れてもおかしくない。
 優秀だからなんでも1人で終わらせようとする。普通の官吏より優秀だが私は今の2人はいらない。
 自分の力以上をする愚か者なんて必要じゃない。
 彼女たちより愚かでもいいから経験があり指導できる人間に1年ぐらいは預けておくのが一番良いな。以上」



つらつらと天気の話をするように言葉を紡いでいく
その様子に絳攸は感心したように呟いた。


 
「お前にしたらかなり高評価じゃないか」

「私は事実をそのまま述べているだけだよ。
 でも、礼部にはいらない。だから、礼部以外に適当に配属してよね」

「ちょっ、おい」



は言いたいことを言ってから、すぐにそこを立ち去ろうとした。
すると、後ろから絳攸がの服の裾を掴んで引き止めた。



「なにさ?」

「いっ、今からどこへ向かうんだ?」

「素直に迷子だから案内して欲しいっていいなよ。
 で、どこに行きたいの?」



表情は呆れ気味に、でも、声色は楽しそうにそういった
絳攸は、迷子の案内に関してだけ楸瑛よりものほうが多少ましだと思ったのだった。







「へぇ〜〜。
 あの杜影月と紅秀麗が茶州にいくのか。なんて、羨ましい」



劉輝様が王になってはじめての任官式。
よく官吏に虐められていた2人は揃って茶州行きになった。
も彼等が任命されている時、それを見ていた





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