チャオ、リヴァルな俺です☆ アッシュフォード学園にて高校2年生してます。 今まで言ってなかったけど、現実世界では高校3年生だったりする俺。 学校の勉強は復習みたいになっているがリヴァル生活は結構楽しい。 リヴァルの友達美形ぞろいだし、生徒会は女の子ばっかりだし、苦手だった英語がスラスラかけるし、 アルバイト先はなんだか非合法的な匂いがぷんぷんするけど、リヴァルじゃない俺の時にはなかった経験だし。 俺ってファミリーネーム母親姓を名乗ってるんだけどさ、父親姓が分からない。 普通覚えてるだろ〜〜俺。普段はカルデモンド名乗ってるからいいけどさ。 一応、本名である父親姓を忘れる息子って………。 いや、俺リヴァルじゃないからいいんだけど、リヴァルだから複雑な気分。 そうそう、つい先日に枢木スザク君とお友達になったんだっ!! しかも、名前呼び捨てしてもいいか聞いたら笑顔で承諾してくれた。 日本的なもの欠乏症な俺にスザクは癒しだ。 エリア11だから日本のものも探したらあることはあるが、日常的にある癒しとしてスザクとカレンはかなりの癒しだ。 最近では買い物途中で見つけた甚平は寝巻きだ。 スザクといえば一緒にいた猫。 あの猫の名前をつけることになったんだよね。 「パンダってどうですか?目の周りが黒いし」 「あのね、シャーリーさんこれは猫なんですよ?」 シャーリーが猫を撫でながら言う。 可愛い女の子と猫という構図。なんてほのぼのとした風景なのだろうか。 ただ、猫の名前が変になりそうなのがちょっとアレだが。 「猫なのにパンダなの可愛いでしょ!」 「まぎらわしい」 「それに、パンダは黒白だけどこの猫は白い部分ないでしょ」 笑顔でシャーリーがこちらに向かって言うのだがルルーシュが機嫌悪くパンダという名前を却下する。 俺は思ったことを言ったらシャーリーは納得したようにパンダという名前を諦めた。 「シェデリンガー」 声のほうを見るとパソコンに向かいながらもこちらの会話に参加するニーナ。 スザクが居るからか積極的に参加するわけでもなく、ぽつりと思い浮かんだ言葉を言うようしていた。 ニーナの生徒会での定位置がパソコン前なので特に不自然な感じはしない。 無茶なことをいう会長、それを止めるルルーシュ、会長に無茶だと言いながら賛成する俺、 止めるが大抵流されるシャーリー、静かに仕事をしながらどうなるか窺っているニーナ、 最近では新しく入ったカレンは戸惑いながらも自分が嫌なことは粘って止めようとする。 それが俺たち生徒会の日常で、それにスザクが入る。 「カレンは何がいい?」 「えっと…タマ?」 「へぇ〜〜、その心は?」 「猫と言えばタマなんです」 「犬と言えばポチだよな!」 カレンの言葉に懐かしさを感じつつ、俺は続けるように言うとカレンが驚いたようにこちらを見てきた。 若干スザクも驚いているようだ。 とりあえず、2人に笑顔を向けると猫の近くにいたスザクがまた噛まれた。 「痛っ!!」 「大丈夫スザク君?」 「はい、なんとか」 俺が見てるだけでもスザクが近寄ると猫は絶対と言っていいほどスザクを噛む。 動物に嫌われる性質なのか、この猫がスザクを気に入らないのかどちらかなのかは相手が猫なので分からないが、 野良猫だったんだから消毒ぐらいしたほうがいいぞスザク。 それに、連れて来たのスザクなのに名前候補を1つもあげないのでスザクに話をふった。 「なぁ、スザクはアイディアない?猫の名前」 「え?あぁ、それならアー「なんか適当につけるぐらいでよくないですか?」 「認識が甘い!気持ちをこめてつけてあげれば心が通じるの。だから、妥協は一切NO!!」 「ディラック」 「ルルはなんかないの?」 「飼わないに一票だ」 スザクの言葉に被せるようにカレンが言うと会長がカレンの言葉に答える。 シャーリーがルルーシュに意見を聞くと、これまた不機嫌そうに答えるルルーシュ。 多数決で生徒会室でこの猫を飼うことが決まってから――と、言うより飼うという意見が出された時からか?――不機嫌だ。 ニーナとカレン以外は飼うことに積極的だったし、 ニーナとカレンにしてもどちらでも良いといった風情だったから飼わない派はルルーシュ1人だったしな。 「根に持ってんなぁー。器小さいなぁー」 「俺の家でもあるんだぞ。 結局俺が面倒見る事になるだ器の大きい小さいの問題ではない」 「うわっ、地獄耳」 「多数決で決めたでしょ。納得しなさい」 「嫌いなんですよ。人間の言うことを聞かない動物は」 でた、ルルーシュの俺様発言。 あいつが言うと嫌味じゃないところが凄いよなぁ。 ちょっと毒がある言い方だったけど、まあ、自分の意見をあれだけ否定された後で、その原因のための会話だしな。 「人間の、じゃなくて、俺の言う事じゃないの?」 「カレンってルルーシュに対してだけ対応違うよなぁ」 「何かいいましたかリヴァル君」 「イエ、何モ言ッテナイヨ」 リヴァルになってから人間観察が上手くなっているらしく、自分の周りの人間の機微は分かるようになっていた。 カレンの場合は結構あからさまだから分かる。 声のトーンが低くなって鋭くなるし、表情が悪戯する子どもみたいになるし。 でもな、心の声を口に出してなおかつカレンに聞かれて俺にまで冷たい声をかけられるとは……。 それに、最近呼び捨てになってきたのにリヴァル君になってたし。 「そういえば、スザク君が手当てしたのよね。この猫」 「あぁいえ、手当てしたのは僕じゃなくて一緒にいた別の」 「女ね」 「どうして分かったんですかっ!?!」 おー、良い反応。 「ふっふーん」 「でた、会長の恋愛探偵!!」 「気をつけろよ〜〜。会長、この手の勘がめっちゃ鋭いんだ」 しかも、会長がある程度満足するか話がそれない限り聞いてくる当事者としては地獄の恥かしさを味わうものだ。 それに、あんないかにも何かあります!!なんて反応されたら誰でも突っ込むだろう。 「彼女いるんだ〜〜」 「そうなのか!?!」 ルルーシュ反応激しいな。 「ちっ、違いますっ!!そんな、とんでもない!!」 「なるほど、まだそんな関係には至っていない、と」 「えっ、どんな人!!どこであったの?学生?年上?軍隊の人なの?」 「シャーリー食いつきすぎ……」 前のめりになりながら言うシャーリーにスザクは若干引き気味だ。 まあ、会長に話を聞きだされそうになってから逃げ腰だったから今更な気がするけどな。 女の子って強い。 ほら、今だって会長が嘘をスザクに教えて話を聞きだそうとしている。 「ちなみに、我が生徒会は入会する時恋話を1つ披露することになってるからぁ」 「ええ!!」 「嘘だ、真に受けるな」 「ちっ」 「ルルーシュばらすの早ぇよぉ〜〜」 ルルーシュは会長の舌打ちにこっちの方が舌打ちしたいという表情を隠しもせずにスザクをつれて避難した。 「あぁ〜、逃げられたぁ」 スザクの女性遍歴は気になるところだ。 ルルーシュは顔がいいけど、妹のナナリーちゃん中心の生活を地でやってるからこれまで女性と付き合ったことなさそうだし。 リヴァルは、うん、まあ、置いといてだ。(だって、自分の言うみたいで気恥ずかしい) 生徒会女性メンバーは聞き出しにくい。 唯一分かりやすいのはカレンかな? 小さい頃から病気で弱ってただろうから付き合う余裕ないだろうしね。 それに、スザクが付き合うとしたら軍人の可能性高いだろ? まだ、学生の身としてはそういった方々と接点がないのでどんな性格の人が居るのかとかその他諸々が気になるのだ。 だって、俺男の子だもん。 同学年の友達がどれだけ進んでるかって気になるだろ。 リヴァルとしては友達がどこまで進んでるか、俺としては年下がどれだけ進んでるか。 ルルーシュは特殊な奴だから別に良いとして、気になるだろ、うん。 こんな事考えていると俺が真面目な考えをしないように思われるかもしれないが、俺だって真面目に考える時もある。 そう、この世界が本当にアニメなのかとかだ。 リヴァルになった日には混乱しすぎて逆に落ち着いて受け入れちゃったけど普通ありえないだろ。 だから、俺だって真面目に次の日から結構長い間考えてたわけだ。 自分の状態を落ち着いて考えるために箇条書きにして考えたのだ。 1 トイレから出て違う人間になっている 2 違う人間の記憶がある 3 違う人間の記憶があるのに自分の記憶もある 4 違う人間の記憶なのに違和感がない 5 なぜか部屋に自分からと書いてある手紙がある 6 違う人間になっているだけではなく世界も違う可能性がある 7 その世界はアニメの世界というのが最有力候補 8 最有力候補だが自分のその世界の知識は主人公の名前とその父親の名前ぐらいしかない 9 自分がこの世界にいる原因が分からない ざっと、これぐらい思いついた後で溜息をついた。 とりあえず、1と9はほぼ同じ意味。 2〜4にいたっては正直自分で理由が分かるはずもない。 記憶は脳の管轄のことであり、脳もだが人間の体とは分かっているようで分かっていないことが多いのだ。 それに、6と7が真実ならば余計に分からなくなる。 その世界には世界の常識があるのだ。モンスターが居るのが普通の世界もあれば、いまだに刀を腰に指してる世界もある。 それぞれに進んだ文化があり、進んでいない文化がある。 数日過ごしてみた結果、リヴァルの世界は化学が進んでいるようだ。 パソコンやケータイは普通にあるし、何と言ってもKMF(ナイトメアフレーム)だろう。 初めてKMFの存在を知ったときは、何このガンダム。なんて思ったが、KMFは結構小さいのだ。 世界で初めて実践に投入されたグラスゴーは4m強だったかな? KMFはなにで動いてるか調べてみると(寮の部屋にリヴァルのパソコンがあったのだ!!)サクラダイトとか言うのが原動力らしい。 サクラダイトってなんだよ……。 フジサン近辺で取れるって、そんなもの知らないよ……。 サクラダイトについて調べていく内に、俺はこの世界がアニメの世界であることを決定的に否定できなくなった。 だって、富士山にそんな素敵鉱物があったら日本はもう少しアメリカさんに態度でかくなるだろ? KMFの時にはほとんどもう、ほとんど否定できてなかったんだけどさ。 でも、もしかしたら、今の化学なら作れたりしてとか考えちゃうわけだよ。実践で使われてなくてもさ。 「ちょっと、ルル!スザク君もなんか考えてよ!!」 「皆そいつの名前なんだが」 「今のところルルーシュ二世ってのがギリギリ有力よ」 「却下です。それだけは断じて」 思考の迷宮に入ってたらいつの間にか候補が決まっていたらしい。 若干だが呆れを交えて苦笑していると生徒会室のドアが開いた。 「おはようございます」 「おはようナナちゃん」 「ナナリー今日は病院の日だろ?」 「えぇ、その前に挨拶をと思って」 ナナリーちゃんが入ってきた。 いつもの病院の日だと思っていたのだが誰かに挨拶に来たらしい。 「にゃ〜」 「にゃにゃ?」 えっ? なにやってんですかナナリーさん? 「にゃにゃにゃ〜」 「にゃ〜にゃ〜にゃ」 「あーら、もう仲良しさん?」 ツッコミはそれで終わりですか会長!?! 目で合図すると可愛いからオッケーなのだよワトソン君。と、返された。 確かに、可愛いからいいか。うん。可愛いは正義だよな!! 「えぇ、アーサーとは私が一番長く過ごしてますし」 「ええ!?!」 「アーサーって?」 「猫の名前だろ?」 「はい、この子はアーサーです」 「ふーん。アーサーか」 「また、大それた名前だねぇ」 この猫がアーサーだったら、俺たち生徒会メンバーは円卓の騎士ですか? 人数足りないけど。俺だけは皆の部下的な役割だろうけど。 そういえば、昔ジャンプでゴルフ漫画の連載で主人公とかが円卓の騎士の名前の作品あったよなぁ。 あれ結構好きだったのに連載終わった時は凄い残念だった。 「でも、いいんじゃない?アーサー」 「にゃ〜〜」 「よろこんでるみたい」 「よしっ、命名アーサー」 「賛成っ!!」 「異議なーし」 「依存はない」 「じゃあ、決定ってことで拍手〜〜」 皆が拍手して猫の名前はアーサーになった。 会長がアーサーのために何を買うかカタログを出したり、次はアーサーに絡めたイベントします!なんて言っている。 イベントは楽しいけど仕事増えるからなぁ……聞こえないふり、聞こえないふり。 やるって決まったら楽しみまくるけどな!! |